山奥のインターネット回線

山奥の住宅や事務所にインターネット回線を引く

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山奥の一軒家を訪ねるTV番組が人気となっていますが、ああいうのを見ていると
「ここってインターネット使えるのかな?」と気になっちゃいますよね。

実際にこれから山奥の一軒家に引っ越すことはそうそう無いと思いますが、
業種によってはこれから山奥に事業所を作るなんてことも無いとは言えません。

土木関係の会社で、
山奥のダム建設などの工事に携わるというのが一番現実的でしょうか。

工事現場は「アナログな肉体労働」というイメージも強いですが、こうした人里離れた
山奥での工事では施工主などとの間で頻繁にデータのやり取りが行われます。

工事に必要な図面を受け取ったり、工事の進捗状況を報告するのに写真や動画を
送ったりでインターネットが使えないと仕事にならないこともあるんですね。

ではこうした山奥で生活するあるいは仕事をするとなった場合に、
どういったインターネット回線が使えるのかを見ていきましょう。

光回線の人口カバー率は95%以上!

山奥の住宅や事業所で使うインターネット回線の候補としてまず挙げられるのが、
「光回線」です。

光回線には
 ・フレッツ光
 ・auひかり
 ・NURO光
 ・電力会社系光回線
などがありますが、
これらの日本国内における人口カバー率は実に95%を超えています。

なので、周りに誰も住んでいないような山奥や離島だと難しいでしょうが、
周りに多少の集落があるならいずれかの光回線が使える可能性が高いと思います。

特に電力会社系光回線は、「電線が通っているところには光回線を通す」という
触れ込みでサービスを始めていたりするので、電気が通っている地域なら使える
可能性があるんじゃないでしょうか。

なのでまずは住宅や事業者のある地域で光回線が使えるかどうか、
問い合わせてみましょう。

ただ電力会社系光回線は
 ・コミュファ光(中部電力)
 ・eo光(関西電力)
 ・MEGA EGG(中国電力)
 ・ピカラ(四国電力)
 ・BBIQ(九州電力)
と中部より西の地域でしか利用できません。

光回線未開通の地域ではADSLが利用可能

NTTは2023年、Yahoo!BBは2024年にADSLサービスの提供を終了することが
決まっており、既に新規申込は締め切られています。

なのでADSLは「過去の遺物」で、もう使えないという認識の人も多いと思います。

ただこれは光回線が開通している地域に限った話であり、光回線が未開通の地域では
NTTのADSLは現状でも新規で申し込むことができるようになっています。

実際にNTTの公式サイトには、2023年までにフレッツ光が開通されない地域では
「新規申し込み受付終了およびサービス提供終了の予定は現在ございません」
と明記されています。

ですから現状フレッツ光が未開通で、
2023年までにフレッツ光が開通する予定の無い地域では現状でも
ADSLの新規申し込みができて、2023年以降もADSLが使えるってことなんですね。

山奥の住宅や事業所で電話線は通っているけど光回線は来ていないという場合には、
ADSLが申し込める可能性がありますよ。

ADSLは電話回線を利用するので、電話回線が通じているなら
ADSLを導入するのに光回線のような大掛かりな開通工事が必要ありません。

またADSLの料金は一番高い料金プランでも月3,000円ほどで、
光回線よりも月1,000~2,000円程度安く使えるというのもメリットですね。

ADSLは通信速度が遅すぎて使い物にならない?

フレッツ光が未開通の地域でADSLが新規申し込みできるのは良いんですが、
正直なところADSLの使い勝手は光回線に大きく劣ります。

ADSLの通信速度は、料金プランによっても違いますが、最大50Mbpsです。

フレッツ光の最大通信速度が最大1Gbps、NURO光だと最大2Gbps、
auひかりは一部地域で最大5Gbpsや10Gbpsのサービスを開始しています。

光回線で最大通信速度が出ることは無いとは言え、
最大値が1Gbpsだと実測値で100Mbps以上は出る可能性が高いです。
(1Gbps≒1000Mbps)

ADSLは最大値で50Mbpsですから実測値だと10Mbpsを切り、
場合によっては1Mbpsを下回ってしまう恐れもあります。

またADSLは基地局からの距離によっても通信速度が減退するので、基地局から
離れたエリアだと通信速度が常時1Mbps以下ということも十分に考えられます。

さすがに1Mbpsを切ると写真や動画をやり取りするのに時間がかかり、
工事現場の事務所だと仕事にならないかもしれないですね。

日本中どこでも利用できる「衛星インターネット」

光回線が開通していない山奥の住宅や事業所で利用できるインターネット回線として、
「衛星インターネット」というものがあります。

あまり聞き馴染みが無いサービスですが、
文字通り宇宙空間にある人工衛星を利用したインターネットサービスです。

かつてはNTTも「NTTサテライトコミュニケーションズ」という子会社で
衛星インターネットサービスを行っていましたが、現在日本国内で
衛星インターネットサービスを提供してしているのは「IPSTAR JAPAN」ぐらいでしょうか。

人工衛星を利用するので、地震や洪水などといった自然災害が発生した際でも
何の影響も受けることなくインターネットが使えます。

自然災害の影響を一切受けないということで、
医療機関などが緊急時の通信回線として衛星インターネットを利用しているそうです。

宇宙空間にある人工衛星を利用するので、
光回線が開通していない山奥でも衛星インターネットを使うことが可能です。

ただし衛星インターネットがカバーしているのは北海道・本州・四国・九州のみで、
 ・沖縄
 ・奄美諸島
 ・小笠原諸島
 ・伊豆諸島(一部)
では利用できません。

衛星インターネットは開通費用が超高額

山奥でも利用できるというのは魅力的ではありますが、
衛星インターネットを開通させるには超高額な費用がかかります。

人工衛星を介してインターネットを使うわけですから、
双方向性の衛星アンテナの設置が必要となります。

以前NTTサテライトコミュニケーションズが提供していたサービスでは「スカパー」の
アンテナが共有できたので、スカパーに加入していれば別途アンテナの設置不要で
衛星インターネットを使うことができました。

しかし現在でもサービスを提供しているIPSTAR JAPANでは、
スカパーなど衛星放送用のアンテナを利用することはできなくなっています。

そのため50,000円の専用アンテナ設置費用がかかります。

光回線の開通工事費用は15,000~30,000円ぐらいで、
キャンペーンなどで安くなったり実質無料になることも少なくないですよね。

衛星インターネットにはそうした割引は無く設置に50,000円が必要ですから、
この時点でちょっと申し込むのを躊躇してしまいますね。

衛星インターネットは割高で通信速度も遅い

設置費用が50,000円でも光回線並の高速通信が可能なのであれば、
光回線未開通の山奥だと使う価値があるかもしれません。

ところが、衛星インターネットの通信速度はお世辞にも高速とは言えないんです。

海外で利用されている衛星インターネットでも最大通信速度が18Mbps程度で、
日本国内のIPSTAR JAPANが提供しているサービスでは最大4Mbpsとなっています。

光回線で通信速度が4Mbpsだと通信障害すら疑うほどで、
通常でこれだけしか出ないとなると真剣に乗り換えを検討するぐらいの遅さです。

通信速度が最大4Mbpsでも料金が格安ならまだ許せますが、
IPSTAR JAPANの料金は
 ・ENTRY(下り最大512Kbps、上り最大256Kbps)・・・5,000円
 ・UP1(下り最大256Kbps、上り最大1Mbps)・・・7,000円
 ・HOME+(下り最大1Mbps、上り最大512Kbps)・・・7,500円
 ・DRI下り最大2Mbps、上り最大1Mbps)・・・8,000円
 ・FLEX+(下り最大2Mbps、上り最大1Mbps)・・・9,000円
 ・UP2(下り最大256Kbps、上り最大2Mbps)・・・12,000円
 ・Dual(上り下りとも最大2Mbps)・・・15,000円
 ・PRO(下り最大3Mbps、上り最大1Mbps)・・・15,000円
 ・Biz(下り最大4Mbps、上り最大2Mbps)・・・22,500円
となっています。

ちなみに、
 ・ENTRY
 ・UP1
 ・DRI
 ・UP2
はそれぞれメールアドレスが1個、それ以外はメールアドレスが5個使えます。

スマホの格安SIMで通信速度が最大500Kbpsでデータ通信量無制限のプランだと、
月500円ぐらいの料金で使うことも可能です。
(データ専用SIMの場合)

それが衛星インターネットだと10倍の5,000円で、最大4Mbpsのプランになると
月20,000円以上ですから割高どころではないですね。

他に使えるインターネット回線が無いというなら仕方ないかもしれませんが、
設置にも利用にもお金がかかりすぎるのであまりオススメはできないですね。

光回線の代わりにデータ通信量無制限のモバイル回線

モバイル回線と言うと、スマホのLTE回線のように月間のデータ通信量に制限が
設けられているというイメージが強くなっています。

ところがモバイル回線でも、光回線と同じようにデータ通信量無制限で使えるものが
いくつかあります。

データ通信量無制限のモバイル回線として代表的なのは
 ・WiMAX
 ・ワイモバイル
 ・SoftBankAir
などです。

WiMAXとワイモバイルは月間通信量は無制限ですが、
3日間で10GBという制限が設けられています。

SoftBankAirはWiMAXなどのような3日間の通信制限も無く、
ほぼ使い放題となっているんですね。

こうしたデータ通信量無制限のモバイル回線であれば、
光回線未開通の地域でなくても、光回線の代わりとして使うことができます。

モバイル回線は山奥だと使えない?

モバイル回線を光回線の代わりとして使うと言っても、
山奥ではモバイル回線の電波が届かないんじゃないか?という気もしますよね。

実際山の中では、スマホの電波が繋がりにくくなることもありますもんね。

確かにワイモバイルやSoftBankAirで利用されている「AXGP」という回線の電波は
山奥では繋がらない可能性が高いです。

ワイモバイルの公式サイトでAXGPの対応エリアを確認すると、
現状では都市部とその周辺の地域ぐらいでしか利用できないことが分かります。

ところがWiMAXは、元々山間では繋がらないとよく言われていたこともあって
山間部へ電波を送出する基地局を増やしています。

そのためTwitterなどでも
 ・山奥でWiMAX300Mbps超え
 ・山奥でもWiMAXは20Mbps出る
 ・山奥の実家ではWiMAXしか繋がらない
 ・山奥だけどWiMAXは感度最高
などといった口コミが見られます。

ただ富士山一帯ではWiMAXが使えませんし、基地局の整備が進んでいない地域でも
山奥までWiMAXの電波が届いていないことも十分考えられます。

WiMAXの回線事業者であるUQWiMAXには無料レンタルサービスもありますから、
山奥で光回線が使えないのであればWiMAXを試してみる価値はあると思いますよ。

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